みなさんが最後に歯科検診に行ったのはいつ頃でしょうか。
年に数回定期的に検診にいらっしゃる患者さんももちろんいますが、
普段の診療の中で初診の患者さんにお話を伺ってみると、
『10年ぶりの受診です。』
『コロナの影響でここ数年は受診を控えていました、治療途中の歯があります。』
というようなお声もちらほらと聞こえます。
みなさんが『そろそろ歯科検診に行こう』と思われるタイミングはどんなときでしょうか?
歯のざらつきや着色・歯石が目立ってきたとき、歯が染みる・痛い・腫れた・被せ物が外れた等の症状が現れてからでしょうか?
今回は定期的な歯科での検診を受けるメリットについてお話しさせていただきたいと思います。
歯科検診のメリット
まず始めに虫歯や歯周病を早期に発見し・早期に治療を行うことができます。
虫歯や歯周病は進行していくと治療の回数・期間・費用の負担がどんどん大きくなってしまいます。
最悪の場合には、抜歯という選択肢になってしまう可能性もあります。
『もっと自分の歯を大事にすればよかった。』とおっしゃる患者さんがたくさんいらっしゃいます。
歯の価値ってどのくらい?
歯の価値は1本およそ100万円とも言われています。
最大で32本はえている方だと、なんとその額は3000万円以上の価値となります。
初期症状は気づかない?
また、初期の虫歯や歯周病では自覚症状を伴わない場合が多く、気が付かないうちにどんどん進行していってしまい、痛みや腫れなどの自覚症状が出る頃にはかなり進行してしまっている場合が多いです。
しかも歯の神経の治療歴がある患者さんや、かぶせ物・詰め物などがお口の中にある患者さんの場合、その中の状態を目で見ての検診だけで判断することは困難です。
レントゲン
そのため必要に応じて部分のレントゲン撮影(デンタルX線検査)や、年に1回程度は全体のレントゲン撮影(パノラマX線検査)をすることによって、歯の神経の治療をした後の再発所見はないか、かぶせ物・詰め物の下に虫歯はできていないかを確認することができます。
パノラマの場合にはこの他にも、顎の関節の状態・歯が原因の蓄膿症を疑う所見はないか・歯周病による上下の顎の骨(歯槽骨)の変化はないか・埋まっている親知らずの位置なども確認することができます。
歯周病の検査
歯周病の検査の場合には、レントゲン撮影以外にも、歯と歯茎の間の溝の深さや、出血・膿・歯の揺れがあるかをチェックします。
それによって歯周病の有無・歯周病の進行度合い・炎症の程度を知ることができます。
検査結果によって治療回数や通院期間が変わります。
まとめ
定期的な歯科検診によってお口の中の健康を守りましょう。
また、歯科検診の適切な受診間隔は患者さんごとによって違います。
検診の際は、かかりつけの歯医者さんにお気軽にお問い合わせください。